院長コラム vol.005
久しぶりに映画館で映画を観てきました。
大泉洋主演の「室町無頼」です。
大泉洋演じる蓮田兵衛は室町時代の「新撰長禄寛生記」に一行のみ記録が残っている人物です。いわゆる戦国時代前夜に、世直しのため京都で放棄した「寛生の土一揆」の大将で、土豪や百姓を率いて幕府の御所まで侵入する寸前まで行ったらしい。一揆を率いた最初の武士です。
映画は非常に面白かった。ネタバレになるので詳しいことは書きませんが、痛快でちょっとニヤニヤしながら映画館を出てくる感じでした。
私も北海道民としてはご多分に漏れず、大泉洋さん(洋ちゃん)の大ファンであります。
俳優の佐藤浩一さんがこんなことを言っていました。「大泉洋はどの役をやっても大泉洋、でもいつの間にか役の方が本人に近づいてきて、観ている人が納得してしまう稀有な存在だ。」
まさにその通りと思いました。最初は「洋ちゃんがなんで室町時代に歩いているの?」という感じなのですが、最後は蓮田兵衛はこんな感じのおおらかで、明るくて、人を惹きつける魅力に溢れた人物だったんじゃないかな と思うようになっていました。
「水曜どうでしょう」の時からの個性的なキャラクターは変わらないのに、歌を歌ったり、司会をしたり、今回は殺陣まで見事にこなす多彩な才能に感服しました。全く努力の後を感じさせませんが、きっとものすごく練習して準備する人なんでしょう。
私たちのクリニックも思えばかなり個性的なクリニックです。一人あたりの診察時間は長いですし、検査はかなりしつこくやりますし、耳鼻科医の多くが嫌いな(企業秘密です。)めまいにも力を入れていますし、日帰り内視鏡手術もやっています。開院当初は長くお待たせした患者さんに「ひとり、ひとりに時間をかけすぎじゃないか。」とお叱りを受けることもありました。
しかし、自分の信じるスタイルは変えずにやりながら、いつかきてくれる人が納得してくれるクリニックになれたらいいな。と思っています。
洋ちゃんがいつかテレビでこんなことを言っていました。「舞台挨拶にしてもイベントにしても、わざわざ足を運んでくれたんだから、笑顔で帰ってもらった方が嬉しいでしょ?」
それ依頼、尊敬する人と聞かれたら「大泉洋」と答えることにしています。
洋ちゃんは爆笑させたり、感動させたりして、多くの人を幸せにしてきたことでしょう。私たちの仕事も、少しですが、人を幸せにできる仕事だと思っています。
わざわざ当院に足を運んでくれた患者さんに笑顔で帰っていただきたい。当日は無理だったら数日後には笑顔になれることを願っています。
私には夢があります。
「耳鼻科界の大泉洋」になることです。ちょっと大きすぎる夢ですか?。
「水曜どうでしょう」のお話は、ぜひ次のコラムで。
院長コラム vol.004
「ありがとう」とは、亀と丸太のお話し。
今私が住んでいるところは中古のマンションですが、入居時から食洗機が設置されていました。
数ヶ月前に、食洗機が不調になって、途中で止まってしまうことが何度か起きました。
何回か電源を切って、数日休ませると動くようになります。
そして、いつの間にか止まることはなくなり、最近は毎日普通に動いています。
「自然に直ったんだな。」と思っていました。
ある時、妻がこう言いました。
「あれ以来、食洗機を使うたびに、今日も無事働いてくれてありがとう。と感謝して掃除をしている。」
なるほど、いまちゃんと働いてくれているのには理由があったのです。
そこで、日本語の「ありがとう」の由来についてのお話です。
「ありがとう」は仏教の「有り難し」が語源であるとされています。
以下は、お釈迦さまの「盲亀浮木(もうきふぼく)の譬(たとえ)」のお話です。
あるときお釈迦さまが弟子に「おまえは人間に生まれたことをどれほど喜んでいるか。」とたずねられました。弟子は答えることができませんでした。するとお釈迦さまは一つのたとえ話をされました。
「果てしなく広がる海の底に目の見えない亀(盲亀)がいる、その亀は、100年間に一度だけ海面に顔を出すのだ。そして、その広い海のどこかに真ん中に穴のあいた丸太(浮木)が漂っている。その目の見えない亀が、100年に一度浮かび上がった拍子に、漂っている丸太の穴に、ひょいっと頭を入れるということがあるだろうか?」
弟子が答えて。「それは絶対にあり得ません。いや、何億年、何兆年という気の遠くなる月日の間にはひょっとしたら、一度くらいはあるかもしれません。」すると、お釈迦様曰く、
「ところが、弟子よ。私たちが人間として生まれてくるということは、その亀が丸太の穴に頭をいれることよりも、難しいことなんだ、有り難いことなんだよ。」
この「有り難い」が「ありがとう」になったそうです。(諸説あります。)
私たちのクリニックに来てくれる患者さんは、「盲亀浮木」で生まれ、さらにいくつもの奇跡の積み重ねで、当院を受診されます。
そんな奇跡の出会いをした患者さんに「当院を受診していただき、ありがとうございます」の気持ちを持って、診療にあたろうと思っています。
TVドラマで半沢直樹さんがこう言っていました。
「大事なのは感謝と恩返しだ。
出会いと出来事に感謝し、その恩返しのつもりで仕事をする。
そうすれば必ず明るい未来が開ける。」
今日も多くの恩返しができることを期待して、クリニックに向かいます。
院長コラム vol.003
先日、久しぶりに映画館に行って「キングダム 大将軍の帰還」という映画をみてきました。「キングダム』は本作で4作目です。
いつも「俺は天下の大将軍になる」という主人公、信の強い意志に感動し、「俺も耳鼻科の名医になる」なんて映画を見た時には思うのですが、「少年老いやすく、学なり難し。」気がつけば還暦もすぎて今に至っています。
本日のお題は我々医療の世界では有名な「エクセレントホスピタル」という本から。
ある日、エドという職員がステューダ院長に問題をだしました。
「2匹のカエルがハスの葉の上にいます。そのうち一匹は、昨日そのハスの葉から飛び降りることを決めました。それでは今日、ハスの葉の上にカエルは何匹残っているでしょうか?」
「1匹だよね。」と院長がこたえると、エドは言いました。
「いや2匹だよ。」
「意思決定をすることと、行動することは違うんだ。多くの人は跳ぶことを決断しても、実際には跳ばない。本当に跳ぶのは、決断した人の中のほんの一握りなんだよ。」
「新しい手術の勉強をしよう。」「ホームページを充実させよう」「めまい診療の勉強をしよう。」いろいろ決心はするのですが、どれくらい実現したかと言うと・・・・・・。
誰かが、X(旧ツイッター)でつぶやいていました。
「人生は思った通りにはならないが、やった通りにはなる。」
本当にその通りだと思います。思い続けているだけでは何も起きません。
そして、決心して実行することは、小さなことでもいいんだと思います。
大事なことはやり続けていくこと。野球の名選手イチローさんも言っています。
「小さなことを積み重ねるのが、とんでもないところへ行くただ一つの道だと思っています。」( イチロー )
私も、朝、いままでより1時間早くクリニックに来て、書類整理と勉強をすることにしてみました。本日で4日目です。続きますかどうか。
目指すところは「飛べるカエル」です。
院長コラム vol.002
「人は歩みを止めた時、挑戦をあきらめた時に年老いていく。」
われわれ昭和世代にとっては、アントニオ猪木(歴史上の偉人なので敬称略とさせていただきます。)はヒーローでした。
猪木の有名な引退試合での言葉があります。
「この道を行けばどうなるものか
危ぶむなかれ危ぶめば道はなし
踏み出せばその一足が道となり
その一足が道となる
迷わず行けよ、行けばわかるさ」
多くの人に勇気を与え続けてきた名言です。
しかし、この言葉の前のスピーチが素敵なんです。
「人は歩みを止めた時に、そして挑戦をあきらめた時に年老いていくのだと思います。」
マスターキートンという漫画があります。
その第13章「穏やかな死」に出てくる老人が最高なんです。ちなみに老人に質問している爆弾を作りの名人の男がこの章の主役です。
男が公園でたまたま隣に座った老人にこう聞きます。
名人「じいさんいくつだ。」
老人「俺か………96だな。」
名人「じいさん、そんなに長い間生きていてどうだった?」
老人「楽しかったよ。」
名人「いくつの時が一番楽しかった。」
老人「………….今だな。」
名人「退屈じゃなかったかい?」
老人「退屈?」「退屈してる暇なんぞあるかい。生まれてよかった。とても楽しい人生ってやつさ。これからもずっと楽しいに違いない。」
その次の日に老人は息を引き取ります。
「人生よくなり続けて、今が最高」と死ぬ前の日に言える人生でありたいと思います。
そのために必要なことは「歩みを止めず、挑戦を続けていく」ことなのかと思います。
63歳の開業は無謀とも言われました。
もちろん若い頃のように無理が効かないのも確かです。疲れやすくもあります。
でもおかげさまで、毎日いろんなことがあって(良いことも悪いことも)、退屈してる暇はありません。
初めての経験で、この先どうなるのか、どんな世界が待っているのか正直なところ、毎日不安でいっぱいです。
でも、「迷わず行けよ、行けばわかるさ」ですよね、猪木師匠。
院長コラム vol.001
人生で一番大切なことは「笑うこと」だと思っています。
今回のお題は、金平敬之助さんの「鏡は先に笑いません。」というコラム集の最後の段に出てくる言葉です。
そして、この金平さんの言葉は、漫才師の内海桂子さんの座右の銘がもとになっているそうです。
その言葉は「自分が笑えば、鏡も笑うよ」です。もともとは内海桂子さんの3番目のお父さんの口ぐせで、しかもそのお父さんは床屋さんだったそうです。毎日鏡を見ているお仕事だからこその発想なのでしょう。
実は金平さんの本のこの「 鏡は先に笑いません。」の段にはあまり詳しい説明がありません。
以下は私の解釈です。
周りにいる人たちは自分を写す鏡です。周囲の人たちから冷たくされる、態度がよそよそしい、なんとなく関係がうまく作れない。なんて思うことがあります。
そんなとき私たちは、環境が悪い、職場が悪い、上司が悪いなどいろんな理由を思いつきます。
でも、ひょっとすると不満一杯の顔をしている「あなた」が、鏡に写っていただけなのではないでしょうか。
私たちは新しいクリニックの門出を「笑顔で」ごあいさつすることから始めます。
「鏡は先に笑いません。」
そして
「あなたが笑えば、鏡も笑います。」
直接来院いただく他に、ホームページ、LINEで順番取りができます。
日曜日・祝日・お盆休み・お正月休みは休診です。
当日に順番まち予約をしていただく形です。
待っている列に並んでいただくイメージです。
の3つの方法があります。
順番どりは、午前が9時から11時15分まで、午後が14時から16時45分までです。